Google(アルファベット)株価の今後の見通し:Win-Win-Winのプラットフォームを創り出したテクノロジー企業。20年で約50倍で、今後も上昇期待

Google(アルファベット)株価の今後の見通し:Win-Win-Winのプラットフォームを創り出したテクノロジー企業。20年で約50倍で、今後も上昇期待

マネーマシンの中核となるETFの選び方および具体的な銘柄に関して、「マネーマシンの作り方(基本編)」「マネーマシンの作り方 ETFの選び方①」「マネーマシンの作り方 ETFの選び方②」の中で述べました。基本はそれらで紹介したETFを組み合わせたポートフォリオである程度リスクを分散しながら、それなりのリターンを得ることができると思います。

一方で、ETFはリスクは小さい一方、リターンもそれなりになってしまいます。それに対して、個別株はETFを大きく上回るパフォーマンスが期待できるという魅力があります。ですので、初めはETFで慣れつつ、個別株を徐々に加え、ETF+個別株でポートフォリオを組むのが良いとと考えています。

本記事では、個別株ってたくさんあるけど、多すぎてどれにすればいいのかわからないなぁと思われる方向けに、注目に値する個別株の1つである Google(アルファベット)をご紹介します。

Google(アルファベット)とは?

企業概要

Googleは、1995年にラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンによって創業されたテクノロジー企業です。スタンドフォード大学で出会った二人はリンクを使用した個々のウェブページの重要性を判断する検索エンジン(Backrub)を作りました。その後、1の後にゼロが100 個並んだ値である「googol(ゴーゴル)」という数学用語であるGoogleに名前を変更。その後の数年間で、Google は研究機関だけでなくシリコンバレーの投資家たちの注目も集めるようになります。

現在では、検索エンジンのほかに、各種クラウドサービス、YouTube、アンドロイドOS、自動運転技術や寿命を延ばす研究など幅広く展開するようになっています。この記事を読まれている方の多くも日常的にGoogleで検索を行い、YouTubeで動画を見たりしているのではないでしょうか?2021年の検索エンジンのシェア率は、Googleが日本で76%、世界では91%と圧倒的な数字になっており、我々の生活にとってなくてはならないものになっています。

ミッション、ビジョン、バリュー

検索エンジンGoogleを生み出した企業として誕生したアルファベットですが、いまでは検索エンジンだけでなく、Gmail、GoogleMap、AndroidOSや、Youtubeなどのソフトウェアやサービスを生み出し、提供しました。また、最近では、自動運転技術やその他さまざまな先進的事業など、数々の情報を整理しようとする姿勢、革新的なイノベーションにこだわる姿勢は一貫していると感じます。このような一貫性はどのようにつくられたのでしょうか?それは、同社の、ミッション、ビジョン、バリューからも伺いしれますので、ここでご紹介させて頂きます。
(https://about.google/)

〇ミッション
Our mission is to organize the world’s information and make it universally accessible and useful
Google の使命は、世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスして使えるようにすることです

〇ビジョン
To provide access to the world’s information in one click
ワンクリックで世界の情報へのアクセスを提供すること

〇バリュー
Googleの価値観は、「Google が掲げる 10 の事実」という形であらわされています。(https://about.google/philosophy/?hl=ja)

  • ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
  • 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
  • 遅いより速いほうがいい。
  • ウェブ上の民主主義は機能します。
  • 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
  • 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
  • 世の中にはまだまだ情報があふれている。
  • 情報のニーズはすべての国境を越える。
  • スーツがなくても真剣に仕事はできる。
  • 「すばらしい」では足りない。

毎日のように検索エンジンや、Gmail、GoogleMapといったGoogleのサービスの恩恵にあずかっている我々は、肌で同社がミッション、ビジョン、そしてバリューを実践していると感じるのではないでしょうか。テキストデータから、メール、地図情報から動画に至るまで、世界の様々な情報を整理し、それを使ったサービスを次から次への提供していこうとする、そしてそれをとことん使いやすくしようとする同社の姿勢は尊敬せざるを得ません。

戦略およびビジネスモデル

Googleの収益源およびビジネスモデルに関しては、Googleのサイトに「Googleのサービスは広告収入により支えられています」(https://about.google/how-our-business-works/)と、明記されているように大半が「広告関連」です。2021年時点、広告関連が約8割を占めています。このように広告ビジネスで大成功したGoogleですが、その強さの源泉はどこから来るのでしょうか?ここではGoogleの広告モデルを解説します。

中小規模事業主にビジネス機会を創出した Google広告(adwords)

Google広告は2000年にGoogle初の広告プログラムとして導入された仕組みで、広告が掲載されただけでは料金が発生せず、実際にクリックされて初めて課金される仕組みをとっています。Googleは収集した様々な情報を、検索サイトなどの各種プラットフォームを通じてユーザへ無償で提供する一方で、サイトに広告を挿入し広告主から広告料を得ることで収入を得ています。このGoogle広告の登場により、それまで広告を掲載することができなかった多くの中小規模の広告主に対して、ネット広告という選択肢を与え、見込み客との接点を作り、ビジネス機会の創出を可能としました。

サイト運営者に広告収入をもたらし、新たなビジネスを生み出したadsense

adsenseは、Google広告と同じく、クリック保証型のインターネット広告サービスで、WEBサイト上にあるGoogleが提供する広告がクリックされるたびにサイト運営者に報酬が支払われる仕組みです。広告を掲載しようする場合、たいていの場合は広告代理店が仲介業者としてはいることになりますが、このadsenseはサイトに関係性が高く最適な広告を自動で提供する仕組みであり、広告業界代理店の仕事を奪った、破壊的イノベーションといえます。このadsenseの登場は、インターネット上に無数あるWEBサイトに広告収入をもたらすとともに、デジタルマーケティング、SEO(サーチエンジンオプティマイザー)などの新たなビジネスを創出しました。

Win-Win-Winの優れたモデル

このGoogle のビジネスモデルがなぜここまで成功したかというと、登場人物すべてがメリットを享受できる、Win-Win-Winのモデルだからだといえます。

広告主テキスト形式だけではなく、バナー広告や YouTube での動画広告など、各種のターゲティング広告。自分たちのことを知ってほしいターゲットに対して広告を表示できる価値。クリックされた時にだけ対価を支払う仕組み
サイト運営者コンテンツの収益化に寄与。自分のサイトやブログに AdSense を導入することで広告を表示し、成果に連動して Google からお金が支払われる
ユーザー検索サービスや、Gmail、Google Map、等々の便利なサービスを提供。全て無料で使える

そして、このビジネスモデルのお金の流れは
1.Googleは広告主からはお金をもらう
2.Googleはプラットフォームの強化。ユーザーへは無料でサービスを提供
3.サイト運営者へ広告主からの収入の一部を渡す

となっており、

既存の広告代理店から奪った収益をもとに、プラットフォームを拡張・強化させ、無料で提供することで、Googleのユーザが増える。ユーザが増えれば増えるほど、広告媒体としてのGoogleの価値があがり、広告主やサイト運営者にとってのGoogleの価値・魅力があがり、結果としてさらに既存メディアからGoogle広告を利用するボリュームが増えるという流れになっています。

こうした好循環がGoogleのビジネスモデルの特徴であり、3つの顧客は上記の提供価値を享受でき、結果、Win-Win-Win が成り立っています。これが Google のプラットフォームビジネスの強みであり、稼ぎ方です。

Google(アルファベット)の業績状況

続いて、Google(アルファベット)の業績についてみてみましょう。Googleの直近5年の業績は以下のようになります。売上高は5年で約2.7倍、営業利益も約3.4倍と年率で約20%以上の順調な伸びを示しています。

また、事業ごとの売上・利益構造でいうと、広告ビジネスが8割近くを占めていますが、近年その割合は徐々に下がっています。今までは広告ビジネス主体でしたが、広告ビジネスで得た収益をもとに新たなサービスを生み出し、変革しようとしていることが数字でもよくわかります。

Google(アルファベット)の株価推移

このように順調な成長を続けるGoogleですが、次は株価の動向を見ていきましょう。

株価推移(2004年~)

まずは、株式公開された2004年からの約20年間を振り返りましょう。ご覧の通りGoogleはこの約20年で順調に株価が上昇しており、特に2010年以降と、2020年以降は大きく飛躍を遂げています。2004年初めは約54ドルだったものが、2010年初めは約300ドルと、微増の状態でしたが(それでも6倍ですが)、2018年には1,000ドルを超え、コロナをきっかけに約3,000ドルにまでなり、約20年間で約50倍と驚異的な値上がりになっています。

株価推移(2020年~)

次に、大きな変動があった2020年以降の価格動向を見てみましょう。まず2020年は2月下旬の新型コロナショックで大きく下落したものの、3月以降は各国の金融政策の影響および我々のライフスタイルがデジタルへ急激にシフトした影響による需要増により、下落前以上に株価が上昇しています。1年足らずで約2倍になっており、驚異的な値上がりと言わざるを得ません。

ただ2020年9月以降は、上昇基調が続いているものの、その勢いは鈍化しています。これは、コロナ禍に実施されていた金融緩和の縮小、金利上昇が要因だと見られています。

株価推移(2022年~)

また、金利上昇が顕著になっている2021年後半からは、株価の勢いが鈍化しており、S&P500をアンダーパフォームしており、FRBのタカ派が勢力を強める中、直近はこの傾向が続くと思われます。

Google(アルファベット)株価の今後の見通し

約20年にわたり、驚異的な上昇を続けてきた一方、2020年後半から株価上昇のペースが現在落ち着いてきているGoogle株ですが、長期的にはまだまだ伸びていくと予想されています。

盤石な広告プラットフォームの継続的成長

ビジネスモデルの部分でも述べましたが、Googleの利益の大半を生み出しているのは、広告事業です。この広告事業は関係する広告主・ユーザ・サイト運営者全員がWin-Win-Winとなるモデルとなっており、まさに理想的なビジネスモデルといえます。今後も、テレビ、新聞、雑誌といった既存メディアからのデジタルシフトが加速するなか、主力事業である広告ビジネスは引き続き成長していくでしょう

クラウドサービスやその他事業の成長

Googleの売上内訳の部分でも述べましたが、広告ビジネスに続く事業として、クラウド事業が約10%をしめるにまで成長してきました。このクラウド事業は、Amazonの収益基盤であるAWSと類似のサービスでり、AWSとともに、今後急成長することが期待されます。また、Googleは自動運転等、様々なビジネスに参入しており、新たな市場の創造による事業成長は今後期待できると思います。

アナリスト評価

Googleの株価ですが、2022年2月時点で、約2596ドルですが、アナリストの予想では、今後1年間で平均でも約3394ドルと約30%の上昇となっています。

マネーマシンの第一歩を踏み出そう

以上がマネーマシンの作り方およびGoogle株の今後の見通しになります。やってみて学べることも多数ありますので、まずは少額でもいいので投資をしてみてはいかがでしょうか?私は、現物取引では「楽天証券」、CFD取引では「IG証券」を使っています。普通であれば「楽天証券」や「SBI証券」等でよいと思いますが、今後を見据えて多様な資産クラスの取引をワンストップ行いたいともう方は、「IG証券」でも口座を開設してみてはいかがでしょうか?

IG証券

※CFDとは「Contract For Difference」の略で、日本語に訳すると「差金決済取引」となります。簡単に言うと、「差額だけをやり取りする」取引のことです。利益が出たら利益分のみ受け取り、損失が出たら損失分のみを支払う形で取引を行うため、現物の売買は発生しません。

まとめ

本記事では、マネーマシンにおいて高いパフォーマンスを目指すための有望な個別株の1つとしてGoogle(アルファベット)をご紹介してきました。まとめますと、

  • 1995年にラリー・ペイジとサーゲイ・ブリンによって創業されたテクノロジー企業。検索ビジネスからはじまり、 いまでは広告ビジネス、クラウドサービス等、事業拡大が続く
  • 強さの秘訣は、関係者すべてがWin-Win-Winになる広告プラットフォーム事業
  • 事業は順調そのもの。売上高は毎年約20%の伸びを続け、売上も5年で約2.7倍
  • 株価も約20年間で約50倍。今後も値上がりが期待され、アナリストのコンセンサス予想は今後1年間で+30%

その他、いろいろなバリエーションも組めますので、是非ご自身の特性に合わせて商品を選んでみてはいかがでしょうか? マネーマシンの中核となるETFの選び方および具体的な銘柄に関して、「マネーマシンの作り方(基本編)」「マネーマシンとはの作り方 ETFの選び方①」「マネーマシンとはの作り方 ETFの選び方②」の中でも述べているのであわせてみてみてください。