Amazon(アマゾン)株価の今後の見通し:常に挑戦し続けるテクノロジー企業。10年で約40倍で、今後も上昇期待

Amazon(アマゾン)株価の今後の見通し:常に挑戦し続けるテクノロジー企業。10年で約40倍で、今後も上昇期待

マネーマシンの中核となるETFの選び方および具体的な銘柄に関して、「マネーマシンの作り方(基本編)」「マネーマシンの作り方 ETFの選び方①」「マネーマシンの作り方 ETFの選び方②」の中で述べました。基本はそれらで紹介したETFを組み合わせたポートフォリオである程度リスクを分散しながら、それなりのリターンを得ることができると思います。

一方で、ETFはリスクは小さい一方、リターンもそれなりになってしまいます。それに対して、個別株はETFを大きく上回るパフォーマンスが期待できるという魅力があります。ですので、初めはETFで慣れつつ、個別株を徐々に加え、ETF+個別株でポートフォリオを組むのが良いと考えています。

本記事では、個別株ってたくさんあるけど、多すぎてどれにすればいいのかわからないなぁと思われる方向けに、注目に値する個別株の1つである Amazon(アマゾン)をご紹介します。

Amazon(アマゾン)とは?

企業概要

Amazon(アマゾン)は、1993年にジェフ・ベゾスによって創業されたテクノロジー企業です。当初、書籍のオンライン販売からビジネスをスタートさせ、現在では、その他多くの商品を扱う(扱っていないものがないといえるほどの)、世界最大規模のオンラインショッピングサイトを運営している企業です。この記事を読まれている方の多くも利用した経験があるのではないでしょうか?そのショッピングサイトはアメリカや日本だけでなく、2021年現在、世界18か国で展開されています。さらに近年は企業向けクラウドサービスプラットフォームのアマゾン・ウェブサービス(AWS)にも力を入れており、そちらも年々ユーザー数と売上が増加しており、中核事業の1つとなっています。

ミッション、ビジョン、バリュー

オンライン書店から拡大したAmazon(アマゾン)が、いまでは多くの事業を運営していますが、AmazonPrime、AWSなど、どれもイノベーティブで、顧客満足にこだわる姿勢、リーズナブルな価格は一貫しているなと感じます。それは、同社の、ミッション、ビジョンからも伺いしれますので、ここでご紹介させて頂きます。

〇ミッション
amazon is guided by four principles: customer obsession rather than competitor focus, passion for invention, commitment to operational excellence, and long-term thinking.
Amazonは4つの原則によって導かれる:競合他社に集中するのではなく顧客にこだわること、イノベーションへの情熱、卓越した運営へのこだわり、そして長期的な思考

〇ビジョン
our vision is to be earth’s most customer-centric company; to build a place where people can come to find and discover anything they might want to buy online.

地球上で最もお客様を大切にする企業であること、お客様がオンラインで求めるあらゆるものを探して発掘し、出来る限り低価格でご提供するよう努めること

〇バリュー
Amazon(アマゾン)には価値観として、リーダーが取るべき14の行動規範を「リーダーシッププリンシプル」として定義してしており、どれもAmazonらしさが出ているものです。
https://www.amazon.co.jp/b?ie=UTF8&node=4967768051

また、ジェフベゾスは”Being on Day One!”、「常に1日目でいる!」という価値観を重要視しており、衰退やスローモーションを避け、日々進み続けるには毎日が初日であるべきだと彼は言います。ベゾスは2016年のシェアホルダーレターで以下のように述べています。

Day 2 is stasis. Followed by irrelevance. Followed by excruciating, painful decline. Followed by death. And that is why it is always Day 1.
「2日目は停滞している。無意味に追われる。耐え難く、痛みを伴う衰退に追われる。死に追われる。だからこそ常に1日目であるべきなのだ。」

「毎日が初日である」というこのバリュー、価値観によって、アマゾンは巨大企業となった今でもスタートアップのマインドセットを失わずに、挑戦し続けることができているのではないかと思います。

戦略およびビジネスモデル

Amazon(アマゾン)の戦略およびビジネスモデルは、ベゾスがAmazonを創業するときに紙ナプキンに描いた絵に表れています。

この絵によると、「Selection(品揃え)」を増やすことで顧客の選択肢が増え、顧客満足度が上がり、「CUSTOMER EXPERIENCE(顧客の経験価値)」が高まる。そして顧客の経験価値が高まると「TRAFFIC(トラフィック)」が増え、アマゾンのサイトに人が集まる。そうすると「SELLERS(販売者)」がアマゾンのサイトでモノを売りたいと集まってくる。それによってさらに「Selection(品揃え)」が増えて「CUSTOMER EXPERIENCE(顧客の経験価値)」が上がるというサイクルが描かれています。

しかしながら、このサイクルだけでは「GROWTH(事業成長)」は実現されず、実現するためには、「LOWER COST STRUCTURE(低コスト体質)」と、「LOWER PRICES(低価格)」が必要だというのがもう1つのサイクルです。

「CUSTOMER EXPERIENCE(顧客の経験価値)」を実現するためには、「低価格」と「品揃え」(そして、「迅速な配達」)が必要という部分が、ベゾスの「顧客第一主義」につながり、またアマゾンが目指す世界をよく示していると感じます。

Amazon(アマゾン)の業績状況

続いて、アマゾンの業績についてみてみましょう。Amazon(アマゾン)の直近5年の業績は以下のようになります。売上高は毎年約30%の伸びを続け、営業利益も4年で約5倍という驚異的な伸びを示しています。

また、事業ごとの売上・利益構造でいうと、Amazonは、実はECでもうけている会社ではありません。企業向けクラウドサービスであるAWSで利益を出しています。アマゾンの売上高に占めるAWSの割合は約10%程度ですが、営業利益ベースでは約60%にも上ります。

Amazon(アマゾン)の株価推移

このように順調な成長を続けるAmazonですが、次は株価の動向を見ていきましょう。

株価推移(2000年~)

まずは、2000年からの約20年間を振り返ってみましょう。ご覧の通りAmazonはこの約20年で順調に株価が上昇しており、特に2010年以降は大きく飛躍を遂げています。2000年初めは約80ドルだったものが、2010年初めは約110ドルと、微増の状態でしたが、2018年には1000ドルを超え、コロナをきっかけに約3500ドルにまでなり、約10年間で約40倍と驚異的な値上がりになっています。

株価推移(2020年~)

次に、大きな変動があった2020年以降の価格動向を見てみましょう。まず2020年は2月下旬の新型コロナショックで大きく下落したものの、3月以降は各国の金融政策の影響および我々のライフスタイルがデジタルへ急激にシフトした影響による需要増により、下落前以上に株価が上昇しています。1年足らずで約2倍になっており、驚異的な値上がりと言わざるを得ません。

ただ2020年9月以降は、上昇基調が続いているものの、その勢いは鈍化しています。これは、コロナ禍に実施されていた金融緩和の縮小、金利上昇が要因だと見られています。

株価推移(2022年~)

また、金利上昇が顕著になっている2021年後半からは、株価の勢いが鈍化しており、S&P500と比較してもアンダーパフォームしており、FRBのタカ派が勢力を強める中、直近はこの傾向が続くと思われます。

Amazon(アマゾン)株価の今後の見通し

コロナ過後に驚異的な上昇を続けてきた一方、2020年後半から株価上昇のペースが現在落ち着いてきているAmazon株ですが、長期的にはまだまだ伸びていくと予想されています。

ドル箱のAWSの継続的成長

業績の部分でも述べましたが、Amazonの利益およびキャッシュフローの大半を生み出しているのは、2006年からAmazonが提供している企業向けのクラウドサービスのAWSです。2021年度においても、その成長は衰えておらず、前年同期比で約+30%以上となっています。このAWSで生み出したキャッシュを使って、既存オンラインショッピングサイトの競争力強化のためのロジスティクス強化や、新規サービスの立ち上げ・展開という好循環が続いており、このことから業績は順調に今後も伸び続けると考えられます。

アナリスト評価

Amazonの株価ですが、2021年12月時点で、約3400ドルですが、アナリストの予想では、今後1年間で3700~5000ドル、平均でも約4100ドルと約20%の上昇となっています。

マネーマシンの第一歩を踏み出そう

以上がマネーマシンの作り方およびAmazon株の今後の見通しになります。やってみて学べることも多数ありますので、まずは少額でもいいので投資をしてみてはいかがでしょうか?私は、現物取引では「楽天証券」、CFD取引では「IG証券」を使っています。普通であれば「楽天証券」や「SBI証券」等でよいと思いますが、今後を見据えて多様な資産クラスの取引をワンストップ行いたいともう方は、「IG証券」でも口座を開設してみてはいかがでしょうか?

IG証券

※CFDとは「Contract For Difference」の略で、日本語に訳すると「差金決済取引」となります。簡単に言うと、「差額だけをやり取りする」取引のことです。利益が出たら利益分のみ受け取り、損失が出たら損失分のみを支払う形で取引を行うため、現物の売買は発生しません。

まとめ

本記事では、マネーマシンにおいて高いパフォーマンスを目指すための有望な個別株の1つとしてAmazon(アマゾン)をご紹介してきました。まとめますと、

  • 1993年にジェフ・ベゾスによって創業されたテクノロジー企業。オンライン書店からはじまり、 いまでは企業向けクラウドサービス等、事業拡大が続く
  • 強さの秘訣は、”Being on Day One!”という、常に挑戦し続ける姿勢と、ビジネスモデル
  • 事業は順調そのもの。売上高は毎年約30%の伸びを続け、営業利益も4年で約5倍
  • 株価も約10年間で約40倍。今後も値上がりが期待され、アナリストのコンセンサス予想は今後1年間で+20%

その他、いろいろなバリエーションも組めますので、是非ご自身の特性に合わせて商品を選んでみてはいかがでしょうか? マネーマシンの中核となるETFの選び方および具体的な銘柄に関して、「マネーマシンの作り方(基本編)」「マネーマシンとはの作り方 ETFの選び方①」「マネーマシンとはの作り方 ETFの選び方②」の中でも述べているのであわせてみてみてください。